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最注目「今月の逸品」  vol. 24
能登のHI TO TSU

今回訪れた石川の能登、神戸から電車を乗り継ぎ約6時間、能登電鉄の終着駅穴水駅から更にタクシーを走らせ約15分。
降りたった景色は紅葉が始まりつつあるワイン畑でした。
「ここから見るワイン畑は結構見事なんですよ」と案内してくれたオクルスカイの村山さん。能登ワイン醸造所の工場が立つ丘の上から見るワイン畑はなるほど本当に見事で、白ワイン用品種シャルドネの木々の緑と、紅葉で赤く色付く赤ワイン用品種ヤマソーヴィニヨンの色のコントラストが秋の深まりを感じさせ、自然が生み出す色の美しさを改めて感じる機会でもありました。

ここ能登の地で村山さんが大切に育てられているワイン畑は出来る限り農薬を使用せず、極力自然の力で生まれる美味しさを人々の手作業でサポートしワインを作りあげています。
農薬を使用しないため生えてくる雑草は相当なものですが、外来種の雑草は少なく一面にクローバーが広がり、蜂が飛び交う光景の画像を見ると、本当に自然の状態で育てられているのだと感じます。肥料には2年程かけて塩分を抜いた海で採れた牡蠣の貝殻を牛糞にあわせて使うなどにも取組の姿勢が見られます。

ここで出来たブドウをワインにするわけですが(試飲させていただいたシャルドネはキリッとしてスッキリした味わいの中にもコクがありお料理との相性も抜群、非常に美味しい白ワインです、ぜひお試しください)、村山さんはこのブドウを使ってワインにあうお供、加工品の製品にも力を注いでいます。コンセプトは「ブドウ畑とワイングラスの間に置きたくなるもの」としてジャムやピクルス、クラッカーなどワインのひとときがより一層楽しくなるものをとこちらもワイン作りと同様こだわりを持ち製造されています。一つ一つ手仕事で作られている丁寧な製法はもちろん、使用する食材たちを出来る限り石川県能登産のものを使われているところに能登を愛する思いと能登の美味しさをもっと皆に知って頂きたいと思う気持ちが伝わってきます。

例えば、ピクルスに使うレンコンは数多く東京のレストランで使われている「蓮だより」さんで作られている加賀レンコンを使用、銀杏は能登にある「松本農園」さんの大粒な与惣兵衛銀杏、トマトは「フロンティアはら」さんの糖度13~14もあるミディトマトを使用されています。そして興味深かったのが味付けに使う調味料でした。甘みには、石川能登の500年続いて作られている伝統自然甘味、横井商店さんの「米飴」を使用、醤油は金沢大地さんの有機醤油、風味づけには能登名物の魚醤油いしる、塩は能登塩田天日塩と、とにかく地元産オンパレード、「ありがたいことに石川、能登でほぼ全部美味しいものが採れるんです」と村山さんは当然のごとく語りますが、この地元に根付いた商品作りには頭が下がります。

美味しすぎたレーズン

そしてこの商品作りになくてはならないものが村山さんのワイン畑で採れるブドウ。どうしても味の決まらなかったピクルスにブドウを入れると酸味が程よくなり味わいがまろやかに、ジャムにはワインを入れて甘みのなかにも爽やかさをプラス。HI TO TSUの、代表商品でもあるフィグログ(イタリアの伝統菓子)にはこのブドウから作られたレーズンがいちじく、プルーンとともにこれでもかと入れられているフィグログはドライフルーツの凝縮された旨味とねっちりとして濃厚な味わい。
「ワインと最高の伴侶」と村山さんが語るのも納得。もちろんこのフィグログも石川県産、能登産、国産の素材にこだわり、作られています。
ちなみにこのフィグログと一緒にだしてもらった水分を飛ばして乾燥させたレーズンの美味しさに驚き、まだ製品化されていないということですが、隠しておきたいほど美味し味わいでした。

HI TO TSUの商品はワイン好きな方はもちろんおすすめですが、それだけでも美味しく、そして紅茶やお茶などにも勿論あいます、ぜひ一度お試しください。

 

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